こんにちは。みいです。
「毎日毎日、掃除ばかりで嫌になります。もっと接客したいです!」
閑散期や閑散時間に「店頭とバックルームの掃除をしなさい」「閑散期だから大掃除して」と小言のよう言われたら「掃除するために販売しているんじゃない!」という気持ちになりますよね。
私も初心者販売員のことは「また今日も掃除ばかりで接客したいな」と思いながら仕事をしていました。
アパレル業界では店頭やバックルームの掃除のことを「5s」といいます。
この5sは「お客様のため」と「生産性を上げるため」と「店舗運営を安全にするため」の3つの意味があります。
意味を知らず「掃除をしている」のと、意味を理解して「掃除に取り組むの」とでは、今後の仕事のスピードや効率が変わってきます。
5sは「仕事の考えかたの集大成」で「ムダを排除する」「仕事の質を高める」「チーム力を高める」効果があり「単純な清掃活動」ではないのです。
5sの意味が分かれば「毎日、掃除ばかりで嫌になる!」という気持ちから、自発的に「5sしよう!」となるかもしれませんね。
5sを理解し実行していくうちに、これからの接客や付帯業務の考え方が変わりますよ。
アパレル業界の5sについて
5sとは
5sとは「整理/整頓/清掃/清潔/躾(しつけ)」の5つの項目を、ローマ字で書いた頭文字の「S」をとって「5s」と呼ばれています。
5sは社会人になって1番はじめに担当する業務になります。
これは整理/整頓をしながら掃除を行こない清潔に保てるようになると、それが習慣化し躾(しつけ)ができるようになるという「仕事をするために必要なもの」なのです。
アパレル業界の5sは「お客様視点」「生産性」「店舗運営」の3つの要素で成り立っています。
アパレル販売員にとって必要な習慣の1つですので、5sの意味を理解するところからはじめましょう。
整理 | 必要なものと不要なものを分け、不要なものを捨てること |
整頓 | 必要なものを誰が見ても分かるように、置き場所/置き方を決め、すぐに取り出せるようにすること |
掃除 | 美しく掃除をして、ゴミ/汚れのないキレイな状態にして、細部まで点検すること |
清潔 | 整理/整頓/清掃を徹底して実行し、汚れのないきれいな状態を維持すること |
躾 | 決められたことを決められた通りに実行できるよう習慣づけ、教育/指導すること |
お客様のための5s
いつ来店しても「綺麗に掃除」がされていて「商品がきちんと並んでいる」ショップでお買い物できたら嬉しいですよね。
アパレル業界の5sの目安は「お客様にバックルームを見られても大丈夫!」と胸をはって言えるレベルが基準です。
5sがいきとどいてるショップは、いつでも綺麗な店内にお客様をお出迎えできて、快適なお買い物をしていただけるので、売上が好調なショップが多いのも特徴です。
「整理/整頓」を習慣化することで「ストックが見やすく取りだしやすく」なり「お客様をお待たせしない」ようにもなります。
またお客様にお待ちいただく間でも「隅々まで掃除された清潔な店内」でお待ちいただけるので、ショップの印象も良くなります。
また5sが習慣化され身につくと接客時にも活用できます。
接客中に頭の中で「考えを整理/整頓」する習慣がつくので「的確な提案」がにできるようになりますよ。
生産性を上げるための5s
ショップ全体が乱雑になると「頭の中も乱雑」になります。
混乱や勘違いなどがおきやすく、その確認のために時間を費やして生産性が低くなることがあるのです。
整理/整頓を徹底することで、あらゆるムダがなくなります。
ムダがなくなることで、ひとつひとつの行動にかかる時間が短縮され、全体の効率化や生産性の向上につながります。
人が必要なものを探す時間は年間で150時間あると言われています。
わずかな時間でも、ひとつのものを探している時間は積みかさなると膨大な時間になってしまいます。ムダな時間をなくすことは「会社の収益に貢献」することにも繋がります。
また、生産性が向上することで作業時間の短縮もできて、残務や残業が減り「ワークライフバランス」も整えられます。5sはお客様だけではなく、販売員にとっても大きなメリットなのです。
店舗運営を安全にするための5s
繁忙期やピークタイムは、お客様をお待たせしないようにバックルームに入ったとたんに、ダッシュでストックを取りに行くことは珍しくありません。
そのときに5sができていなかったらどうなるでしょうか?
例えば、営業中に天災がおこったときに、お客様に安心していただき「安全に避難」していいただけなくなったり、販売員も脚立を使ってストックするときに「安心して仕事をする」ことができません。
これでは、お客様も販売員も安心してショップにいれませんよね?
生産性を上げることと類似しますが、5sに取り組んでいるとムダなものが見えてくるので「店舗運営の課題が可視化」されます。ムダをはぶくことはメリットづくしなのです。
5sチェックシートを活用しよう
5sはルーティーン化しないと、なかなか上手く定着しません。
ルーティーン化するためには「5sリーダー」を選任し「5sチェックシート」を作成して、メンバーに能動的に働きかけることが大切です。
ショップの場合は決めた時間におこなおうとすると、接客や付帯業務でできないことがあるので「○○時に○○がおこなう」というよりも「休憩後に全員でおこなう」にしたほうが定着しやすいです。
そうすると30分〜1時間ごとに5sをすることになるので美観が保ちやすいです。
また、ホコリやゴミが目立つ「ゴールデンゾーン(お客様の目線に入りやすいように商品が陳列されている場所」と「什器の下段」と「鏡周り」は、ピークタイム後や季節の変わりめは特に目立つので、お客様がお帰りになったあとに必ずチェックしましょう。
5sリーダーは、他のスタッフが5sしているときに「ありがとう!凄くキレイになって嬉しい!」などと褒めことでスタッフのモチベーションもキープすることができますよ。
5sを理解し取り組むと「自分で考え自分で行動すること」が自然とできるようになり「お客様のため」だけでなく「生産性や店舗運営」のことも考えられるようになります。
そうすると「チームワーク」も良くなり、さらにお客様にご満足いただけるようになるのです。
たかが5s。されど5sですよ!
コメント